もっとミネラル
食物連鎖
食物連鎖のスタートは海のプランクトンです。プランクトンは、小魚に食べられ、小魚は大型魚に食べられます。大型魚が死ぬと、腐敗してプランクトンに食べられ、これが海の生物の一つの食物連鎖を構成していました。
小魚や大型魚など海産物を人間や動物が食べた場合は、別の食物連鎖になります。魚や海草や貝などを人間や動物が食べると、消化してミネラルの豊富な糞尿を出します。人間や動物の糞尿は、畑に撒いて食物栽培の肥料にしていましたが、土壌に撒かれると、微生物が分解し、ミネラルなどを土壌に戻し、今度は食物が土壌中のミネラルなどの栄養を吸収して育ちます。ミネラル豊富に育った植物を人間や動物が食べ、それを消化して糞尿を出すと、糞尿は微生物によって分解されて、土壌に戻されます。土壌に戻ったミネラルなどの分解物は、一部は再び植物の栄養になり、一部は雨と共に川に流されて海に流れ込み、海に戻った分解物はプランクトンの栄養になります。
以上が海と陸の生物が関与する大きな食物連鎖です。昔は豊かな自然の中でこのような食物連鎖がゆったりと営まれ、その食物連鎖の中で、微量ミネラルの循環も行われていました。
しかし、現在はこの雄大な食物連鎖もあまり正常に機能していません。
その原因は、一つ目は、人糞は現在、水洗トイレで処理され、肥料として畑に撒くようなことは、日本ではほとんど行われません。
二つ目は、大量生産を目的として、化学肥料と農薬を大量に使用する農業になっているということです。農薬と化学肥料は土壌中の虫や微生物を殺してしまい、食物連鎖を完全に断ち切ってしまっているのです。

食物連鎖2
私達人間は、肉や野菜などの食べ物や飲み物などから、ミネラルをとっています。植物は、二酸化炭素からデンプンやアミノ酸や脂肪やビタミンを合成することはできますが、ミネラルだけは作ることができません。肉や野菜や飲み物に含まれるミネラルは、元はと言えば、大地や水の中にあったものです。大地から植物が取り込んだミネラル成分を、動物が食べ、同時に大地に溜まった水や川の水を飲み、その水からもミネラルを採っていました。
そして、その肉や植物を人間が食べるという食物連鎖によって、私達人間の体内にミネラルが取り込まれているのです。もし、肉や野菜に含まれるミネラルの量が減っているとしたら、私達がどんなにバランスの良い食事を十分に摂取したとしても、ミネラル不足が生じてしまいます。
ミネラルは体内では作ることができない
私達の健康に必要不可欠であるミネラルを体内に取り入れる方法は、ミネラルを含んだ食べ物や水によって摂取するしかありません。
昔の人たちはミネラルの存在を知らなかったでしょうが、知識として知らなくてもミネラルを豊富に含む野菜類を食べることの大切さ、そして健康にとって大きな意味があることを経験的に知り、民族の貴重な財産として守っていたのです。
しかし、大量生産の時代になり、知識としてミネラルの大切さは知っているけれども、食べようとしている野菜類にもはや昔のようなミネラルが十分に存在していないのです。

ミネラルバランス
摂取量だけではなくバランスも大切です。ミネラルやビタミンは過剰に摂取すればよいものではありません。
ミネラルが不足するとビタミンは効果がなくなります。ビタミンが不足しても体はミネラルを使うことができますが、ミネラルがなくなるとビタミンは働かなくなります。
ミネラルは各ミネラル同士のバランスによって、機能を発揮したり、阻害したりします。単独のミネラルの摂取しすぎは逆効果になるということもあります。

ミネラルバランスの乱れ
ミネラルは多すぎても少なすぎても健康を維持する上で好ましくありません。特に、お互いのバランスが極めて大切です。ある特定のミネラルを多く摂取すると、他のミネラルやビタミンなどとのバランスを崩してしまいます。
ミネラルバランスの乱れ2
ミネラルバランスを崩すもう一つの原因は、ミネラルを多く含む部分を現代人は食べなくなってしまっているということです。例えば、昔は半つき米や玄米を食べていたのが、今はほとんど精白米を食べています。砂糖でも小麦でも同じで、現代人は高度に生成されたものを食べるようになりました。どんな食品でもそうですが、精製度の高いものほどミネラルの含有量は減っていきます。一般に加工食品の材料は、高度に精製されていますので、濃い味にしてあります。そのため加工食品に頼った食生活をしているとナトリウムやリンの摂取が過剰になり、カルシウムとナトリウム、カルシウムとリンのバランスが崩れやすくなります。













